ゆりの木講堂(緋猿座考)

2008年05月26日

 懐柔店主 at 00:43 | Comments(2) | 店主日誌
京都のご夫婦が来店された。お2人とも信州大農学部OB。店主は同学部の園芸農学科中退だが、“演芸能学科”演劇&フォークソング研究室なら主席卒業である。

農学部(上伊那郡南箕輪村=伊那市と隣接)の話に花が咲く。お2人から「ゆりの木講堂」という言葉が出て、聞き返した。店主はお2人よりずっと年上、その名に記憶がない。すると「正門を入って、ゆりの木並木の先にあった木造の古い建物。劇場になっていた」とおっしゃるのにピンときた。食堂(の隣の教室?)だった建物ではないか。なにより、空いていたその建物を劇場にしたのは、店主である。

農学部に移って(信州大は、1年次を松本キャンパスで過ごし、2年次から学部に移る)、緋猿座(ひえんざ)という劇団を作った。座員は3人。脚本を書いて小劇場演劇をかけた。店主は、そこを「猿ヶ島小劇場」と名づけた。後になって、「ゆりの木講堂」と称して芝居をした農学生たちがいたなんて! 実に愉快だ。

ご夫婦は、車を駆って安曇野へと去っていった。ありがとう、ご無事で。

…緋猿座は翌年、男ばかり10人ほどの新2年生を迎え、諏訪保育専門学校の演劇部(女性ばかり)と合同で、一度だけ大劇場用の芝居をやった。三好十郎作「炎の人-ヴァン・ゴッホ小伝-」だ。伊那と諏訪で公演して、大赤字を出し、あえなく2年の座歴を終えた。けれど、当時の演劇仲間のつながりは深く、節目節目に伊那に集まって飲んでいる(店主は甘党!)。今年、何年かぶりに集まる。


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この記事へのコメント
先日は、おいしい餃子をごちそうさまでした。
妻が、小さなコーヒー焙煎所をしています。焙煎所のブログで、「懐柔」のこと書かせていただきました。店主様の初公開写真も!

信州での楽しい時間を過ごせました。
月曜日は、北アルプスが白馬まで見渡せる大パノラマでした。
「懐柔の餃子」と「雄大な山なみ」で1年分の元気をもらいました。
Posted by カイドウコーヒー焙煎所 at 2008年05月28日 23:28
カイドウコーヒー焙煎所様
いい旅で、なによりでした。ご夫婦仲良く、うらやましいかぎりでしたよ。ブログに書いていただき、ありがとうございます。信濃路にお出でかけの際は、またご来店ください。親類にでも来るように。ゆっくりしていってください。お待ちしています。懐柔店主は、コーヒー好き。仕事の合間に、ドリップで淹れて飲むのを、ささやかな楽しみにしています。
Posted by 懐柔店主懐柔店主 at 2008年05月29日 20:43
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